紬パイセンの着物道楽

着物でお出かけを楽しみたい方へ

着物でお出かけするときの不安を解消します

着物で出かけるとき、心配な事は色々出てくると思います。私も初めて1人で出かけたときは、とても緊張しました。不安要素をひとつひとつ潰して、着物で楽しくおでかけしましょう!

1人で出かける時の不安要素

食事

着物でお出かけする予定の中に食事があると、汚したらどうしよう……という不安があります。

 

着物を着ているからという理由で食べたいものを制限してしまうと、お出かけが楽しくなくなってしまうので、基本的に好きなものを選ぶのがいいとは思います。もし不安なら、最初はサンドイッチや汁気の少ないもの、ソースがかかっていないもので慣れるのがいいと思います。

 

メニューで避けるべきは、やはり麺類です。お刺身やカレーなども意外と注意が必要な食事になります。お刺身は(私だけかもしれませんが)、お刺身に醤油をつけて口に運ぶときに、醤油をこぼすことがあります。カレーもこぼしたら、染み抜きに出さないといけなくなるので、ちょっと躊躇します。

 

さらに私はよく味噌汁をこぼすので、着物のときは定食は避けます。浴衣で花火大会に行ったときは、ホットドックマスタードを衿近くに付けて帰ってきた失敗もあります。

 

着物で食事するなら”手ぬぐい前掛け”で、汚れ防止する方法がありますので、後に紹介します。

トイレ

トイレははじめのうちは不安に感じるかもしれませんが、慣れると洋服のときと同じ程度の時間で済ませることができます。

 

着物、長襦袢肌襦袢を順番にめくり上げ、裾が落ちないように帯に挟みます。

帯に挟むのが難しければ、腰ひもや着物クリップで固定しましょう。

 

私は肌襦袢の代わりに、ワンピース型の着物インナーを利用しています。着物と長襦袢をめくり上げたら、着物インナーを下から裏返して帯のあたりまで持っていきます。洋式のトイレだと、帯に挟まなくても落ちてくることは少ないので、クリップなどは使っていません。

 

でも最初のころはめくり方があまく、落ちてくることはありました。心配なら腰ひもか着物クリップはバッグに入れておきましょう!

 

トイレから出る時も、要注意です。帯のタレが上に向かってめくれていることがあるので、必ず後ろ、特に帯周辺の身だしなみは確認しましょう。

着崩れ

着崩れで最もやっかいなのは、帯が緩むことです。着崩れの心配は、ほかにも半衿が見えなくなることや裾が広がることがありますが、初心者なら最初のうちはさほど気にしなくてもよいと考えています。

 

ただ、帯の緩みは素材に問題があることもあります。個人的な見解ですが、ポリエステル素材は緩みやすい印象です。余談ですが、しっかりした織りの帯はしっかり締めるとズレることがありませんが、ポリエステル素材や織り技術がいまいちだとしっかり締めてもズレてきます。

 

帯が緩んでしまったときは、タオルやてぬぐいを下からはさみこんで帯と体の間の隙間を埋める方法があります。また、クリップで余っている帯をお太鼓の内側に押し込んで止め、帯締めをきつく結び直す方法も応急処置としてよいでしょう。

温度調節

夏は、クーラーの効いた室内だと着物でちょうどいいと感じますが、暑い場合は扇子を持っていくとよいでしょう。扇子は体の左側に上を2㎝くらい見せて、帯にはさんでおくとおしゃれに見えます。

 

冬は着物だけだと寒いです。着物にもコートがあるので、着物+羽織+コートを着ることができます。地域にもよりますが、私の住んでいるところは雪が降らないので、冬コートが欲しいと感じたことがありません。

 

そのため私は羽織+(厚手のストール)+スヌード+アームウォーマーで出かけることが多いです。小物が多いですが、温度調節には役立ちます。

 

足元はヒートテックのレギンスにショート丈のブーツ。草履をはくならレッグウォーマーを履きます。でも最近はラフな着物ならスニーカーを合わせています。らくちんです。

草履が痛くなるかも

フォーマルな席では、草履一択になりますが、カジュアルな着物なら、足元を変更できます。たとえば浴衣ならサンダルにする、前述のようにブーツやスニーカーに変更することもできます。

 

草履が痛い原因には、足指の間が鼻緒にあたって痛い場合鼻緒の両脇(かかと側の取付部分)が痛い場合があります。

 

<足の指の間が鼻緒にあたって痛い>

痛いのは、足指を鼻緒まで押し込んで履くことが原因になっているので、軽く引っ掛けるように履きましょう。

 

<鼻緒の両脇(かかと側の取付部分)が痛い>

この場合、両脇の鼻緒の付け根が買ったときのままで、狭くなっていることが原因です。鼻緒の付け根を外側に向かって折るようにして開くと、当たる部分の幅が広がるので、痛みの改善につながります。

着物でお出かけするなら鞄に入れておきたい物5選

優先順位の高い順に紹介していきます。

腰ひも&着物クリップ

腰ひも&着物クリップのセットはマストで持っていきましょう。私の着物の先生も必ず鞄に入れています。前述のようにトイレで使ったり、着崩れを直すときに使えたりします。

手ぬぐい

普段使いしたり、旅行で使ったりと、私は手ぬぐい愛用派なのですが、着物で出かけるときも鞄に入れることをおすすめしています。特に濃い色の手ぬぐいがよいですね。

 

前述のように食事で前掛けに使えます。手ぬぐいは長いので、衿元にはさみこむと帯のあたりまで隠れるので、汚れ防止にはもってこいです。

絆創膏&安全ピン

ささくれをひっぱったら血が出ることとか、ありますよね。着物のときは、特に指まわりに血がでると、着物を汚してしまうことがあるので、すぐに絆創膏を貼って汚さないように注意しましょう。

 

また、安全ピンは袖の長さを調節するときに使えます。たとえば着物と襦袢の袖の長さが合わないとき、下から襦袢が見えてしまうことがあります。そのような時は、袖を折って安全ピンで留めておきましょう。

扇子

扇子はマストではありませんが、夏場の暑い時季だけではなく、おしゃれ道具の一つとして持っているとかっこよくなります。冬場も暖房が効いて暑いこともあるので、冬場でもあると便利です。

風呂敷

エコバッグなどでもよいのですが、着物コートを掛けておく場所がない場合、たたんで風呂敷に包んでおけば、汚れる心配が減ります。荷物として着物を預ける際にも使えます。大きめの風呂敷なら、急な雨をしのぐ際に裾カバーとして使うこともできます。

 

私は出かけた先で着物を着る場合、たたんだ着物を風呂敷に包んで持って行きます。きちんとたたんでしっかり結んでおけば、着物がしわくちゃにならないんです。

不安を解消し、着物で楽しくお出かけしよう

初めて着物で出かけるのは、勇気がいるかもしれません。でも何度もやっているうちに、必ず慣れてきます!お出かけを楽しむことが大事です。

 

ぜひ着物を楽しんでくださいね。